地中海マルタで出会った職人スピリット

お土産におすすめ!光り輝く銀細工・マルタフィリグリー

地中海に浮かぶ小さな島国、マルタ共和国。
場所はイタリア・シチリア島のすぐ下、南ヨーロッパにあり、眩しい日差しと美しいビーチを求めて世界中の観光客がやってきます。
けれどもわざわざマルタに行くのなら、ビーチだけではもったいない!
コバルトブルーの海の色とはちみつ色の石造りの建物、カラフルな出窓のコントラスト。
どこを切りとっても絵になる、「首都・ヴァレッタ」を自分の足で歩いてみましょう。
ヴァレッタは中世の城壁都市で、ユネスコの世界遺産にも登録されています。

ヴァレッタの街角でとりわけ目を惹いた場所、それは銀細工を取り扱うショップでした。
その銀細工は「マルタフィリグリー」といって、細い糸状の銀でモチーフを作っていく伝統芸術。
今回は、ヴァレッタに数件あるフィリグリーショップの中で、私が実際に訪れたお店や目にした商品、購入したものをご紹介します。

マルタフィリグリーとは

マルタには昔から異文化に支配されてきた背景もあって、島中に数々の遺産や独特の伝統が残ります。
フィリグリーは古代エジプトを発祥とし地中海やアジアに広がりました。
複雑であればあるほどスキルが問われる繊細な手仕事を、職人たちがマルタ特有のものとして築き上げた「マルタフィリグリー」。
糸状の銀を丁寧に曲げたり溶接したりして作り出される装飾はとても細かく、まるで熟練の技で編まれた可憐なレースのよう。

ヴァレッタで訪れたフィリグリーショップ

Ardnael, Filigree, Gold & Silversmith 住所:77 Republic St, Valletta,Malta

良さげなカフェを探し求めて坂を下っていくと、通りかかったフィリグリーショップの店内にひとりの日本人女性の姿が。
中に入って彼女の話を聞いてみると、お店の商品は手作りで、クオリティーの高い銀細工が手頃な価格で購入できるとのこと。
各国から取材を受けたとあって、日本の某新聞紙の記事も飾られている。
語学留学でマルタに滞在している彼女は、この店で日本の家族へのお土産を探しているそう。
後を追うように私もお土産を物色!

店内のワークスペースには長年使い込まれたツールがずらり。 気さくな店主が、打楽器を奏でるようにトントンと棒にくぐらせた指輪を叩き、形を整えていく様子を披露してくれた。
デザイン豊富なブレスレット。
ペンダントトップ。 キーホルダーやストラップにしてもかわいいかも?! 気になったアルファベットのひとつは8ユーロ。
存在感抜群のリング。 シンプルめのものと重ね付けしてもいいな。
葉っぱモチーフのブローチ。 シンプルでも品のある華奢なデザインが気に入って、日本に暮らす祖母へのお土産に。 目の前で店主が重さを量り、価格を教えてくれた。 14ユーロで購入。

かわいい!軽い!マルタフィリグリーをぜひお土産に

ロンドン生活が長いがゆえに、日本一時帰国用イギリス土産のレパートリーが減ってきた今日この頃。
そんな時に、今回マルタで「これだ!」というものに出会えてとてもハッピー!
マルタフィリグリーはこだわりをプラスしたお手頃なお土産にうってつけ。
軽くてかさばらないのも嬉しいです。
アクセサリー以外には小皿やろうそく立て、ライターケースなど様々。
ずらりと並ぶバラエティ豊かで煌びやかな銀細工は、じっと眺めるだけでも一見の価値あり。
マルタを訪れたらぜひ、点在するマルタフィリグリーの店を巡ってこの地に根付く職人スピリットに触れてみましょう。

X(旧Twitter)
Line